格安TGVや国際列車も…~ヨーロッパ旅行鉄道解説その2~

2020-10-05

イースター休暇でオンラインの授業すらなくなりました。毎日何も予定がないので、レポートなどはそれなりにあるのですがやる気が出ずに困っています。モチベーション維持に課題がある今日このごろです。

TGVの廉価版…

さて、今日は再びパリを拠点としたヨーロッパ旅行に便利な鉄道をご紹介したいと思います。以下の記事もぜひ御覧ください。

ということで、この記事ではまずフランス版新幹線・TGVの廉価版、OUIGOについてご紹介したいと思います。OUIGOは2013年から運行を開始しており、主にパリを起点としてフランス各地に運行しています。飛行機のLCCなどと同様、車内サービスをなくしたり、キャンセル手数料を高くしたり、持ち込める手荷物の量に制限をかけたり、車両の運用効率を向上させたりすることで運賃を抑えており、安ければ10ユーロからきっぷを買うことができるようです。

Ouigo
Wikipediaより、Kabelleger / David Gubler氏の作品

普通のTGVよりは本数の選択肢は少ないですが、うまく時間さえ合えば安いので学生旅行の味方となる存在です。

利用上の制約

ただし、安いには理由があります。制約はすでにいくつか書いておきましたが、それに加えて「出発時刻の30分前に着いておく必要」があります。使ってみた印象としては出発5分前までに到着していれば問題ないと思いますが、チケットに明記されている以上駅には早めに到着しておいたほうがよいでしょう。

また、日本人がOUIGOを使うにあたって問題となるのは、「ヨーロッパで発行されたクレジットカードがないと決済ができない」という点です。日本のクレジットカードを使うと、一旦は決済できたかのように見えるのですが、後からエラー通知のメールが来てチケットを予約することができません。ご自身でお持ちでない場合は、知り合いの方などに頼む必要があります(こういうときには、受け取り住所さえあれば比較的簡単にカードを発行することができるN26などのネオバンクなどの口座を作ってしまうのがいいかもしれません)。

ロンドン日帰りも可能!ユーロスターの魅力

さて、続いてフランスを発着する国際列車(の一部)を紹介します。この記事で紹介しきれない分については、次回以降また紹介します。

まずは、イギリス・ロンドンのセント・パンクラス駅を発着し、パリベルギーの首都ブリュッセルオランダの首都アムステルダムなどを結ぶ「ユーロスター(EuroStar)」についてです。

Eurostar
Wikipediaより、Kabelleger / David Gublerの作品

パリ-ロンドン単純往復には有効

パリの発着駅はパリ北駅となっています。パリ北駅の周辺は歓楽街が広がっていることもあってやや治安が悪くなっており、近くのホテルなどに泊まるのは少しやめたほうがいいかもしれませんが、中心部の他の場所に移動するのも比較的かんたんにできる場所なので、困ることは少ないかと思います。パリに行かれるのが初めての場合は遅い時間に発着する列車は使わないほうがいいかもしれません。

ロンドンとパリを2時間半程度で結んでおり、1時間に1本くらいは列車があります。混雑具合にもよりますが、早めにチケットを取れば50ユーロくらい(6000円前後)で取ることができるので、速達性と価格の両方の面で優れた移動手段と言えます。

イギリスがシェンゲン協定加盟国でないため、乗車に際してパスポートコントロールがあります。そのため、発車時刻の60分から45分前くらいには駅に到着し、改札を通ってチェックインをしておく必要があります。しかし、出発前に出国と入国の両方を済ませることができる(ロンドンでフランスの入国、パリでイギリスの入国ができる)ので、列車が目的地に着いたらすぐに駅を出ることができます。飛行機の場合、到着地の空港の入国審査で時間がかかることも多いので、見えない部分でも移動時間の短縮に繋がります。

駅や車内の様子

運賃種別は3クラスあり、最上位のビジネスクラスは早期割引などは無いようで運賃は非常に高いです。ただし、ビジネスクラスの場合はチェックインが出発時刻ギリギリまで可能(発車時刻10分前まで)、座席が広い(グリーン車のような扱い)、車内サービスも受けられるとあり、時間に追われている忙しいビジネスマン向けと言えるでしょう。

僕が一度だけ乗ったときは最も安いスタンダードな運賃で乗ったのですが、座席も十分に広く、かなり快適でした。はっきり言って旅行で行かれる場合はこれで十分だと思います。

Eurostar車内
シートピッチ・座席の幅なども十分で、疲れていたこともあって爆睡してしまいました

2時間の乗車中ほぼ全て爆睡してしまったので、車内サービスのレビューなどは残念ながらできません…。

出国・入国審査の都合もあり、セント・パンクラス駅で発車1時間前くらいにチェックインしていたのですが、中の待合室にはカフェなどがあったほか、小規模な免税品店などもあり、多少のおみやげなどは買えそうな場所となっていました。タバコや酒類なども販売されていました。

ロンドン・サントパンクラス
セント・パンクラス駅に停車中のユーロスター

ということで、この記事ではOUIGOとEuroStarの紹介をいたしました。これ以外にも、フランスを発着する国際列車はまだまだたくさんあるので、随時紹介していきたいと思います!