StopCovid Franceを使ってみた!写真つきレビュー

2020-10-05

久しぶりの更新となってしまいました、たまねぎです。更新が止まっていた1ヶ月半ほどの間に世の中には大きな変化がありましたが、それについても少しずつこちらのブログで執筆していきたいと思っています。

今回はその第1弾としてフランスで6月2日から利用可能になったアプリについてです。情報源は主にフランス政府の公式Twitterです。

StopCovid Franceって?

日本でも厚生労働省が新型コロナウイルス接触確認アプリを配信しましたが、それのフランス版だと思っていただければいいかと思います。

6月2日から配信が開始され、陽性反応が出た人がアプリを通じて自己申告した情報に基づき、Bluetoothでの通信を通じて公共の場で感染者との接触があった場合に通知が来るシステムです。App StoreGoogle Playでダウンロードすることができます。

細かい仕組み

フランス政府の公式Twitterのツイートの中にどのようにして機能しているのかについての紹介があったので、そちらの画像をこちらでも用いながら紹介していきます。Sylvie(シルビー)とJustin(ジャスティン)、そしてJohanna(ジョアンナ)という3人の人物が登場します。

StopCovid Comment ça marche ?
フランス政府の公式Twitterより

ここで例としてあげられているストーリーを直訳っぽく訳してみるとだいたい次のような感じです。

①3人はStopCovidのアプリをインストールすることを決めました。
②彼らは同じ店の中にいます。お互いの距離が1mを切っていた時間が15分以上あったことをStopCovidのアプリはBluetoothを用いて検知し、これを匿名で記録します。
③JohannaはCOVID-19の陽性反応が出ました。そこで、彼女は検査結果とともに渡されるコードを自発的にアプリに登録します。
④この情報を元に、陽性反応が出た人との接触があったため、感染しているリスクがあることを伝えるメッセージがJustinとSylvieの2人に送られます。
⑤その後、彼ら2人は検査を受けるべきかを判断するため、かかりつけ医に連絡を取ることを勧められます。仮にかかりつけ医がいない場合やかかりつけ医に連絡が取れない場合は、専用のダイヤルから連絡があります。

アプリの仕組みについては、厚生労働省のホームページで紹介されているものとほぼ同じかと思われます。

StopCovidの特徴

同じく公式Twitterの情報によれば、このアプリは

  • プライバシーを重視し
  • 全ての情報を匿名で保存し
  • 透明性を確保し
  • ウイルスが流行している期間中のみの一時的なもので義務ではない

という特徴があるようです。具体的には、GPSの位置情報を取得しない全ての情報は匿名化して処理される、透明性を確保するために全てのソースコードと関連文書を開示する、新型コロナウイルスの流行が収まるまでの一時的なアプリである、といった点を明記しています。

StopCovid Respect des liertes et protection des donnees
フランス政府公式Twitterより

これは感覚的なものですが、一般にヨーロッパの人々は個人情報の収集について日本人よりも敏感である傾向が強いように感じられます。このポスターもそのような意見に対して出されているものと思われます。

StopCovidを実際に使ってみた

アプリの仕組み自体はあまり難しいものではないと思うので、実際にインストールしてから有効にするまでの様子をレビューしてみようと思います。Googleで検索してみたところ、日本語の使用レビューは見当たりませんでした…。4週間遅れのレビューとなってしまいましたが、参考になれば幸いです。

使用したのはPlay StoreからダウンロードしたAndroid版です。StopCovid Franceで検索したら表示されました。スマホの言語設定を日本語にしていたためか、アプリの言語はデフォルトで英語になっていました。

welcome StopCovid
インストール後最初の画面

インストールし、起動してみると最初はこんな感じ。早速"I'm in!"を押して開始します。

次の画面

簡単にアプリの仕組みが紹介されております。

Confidentiality StopCovid
Continueを押した次の画面

その後はデータの取扱についての細かい説明が続きます。

Further info StopCovid
ソースコードのリンクなども紹介されていました。

アプリの製作者についての情報やソースコード、個人情報の取扱ポリシーなどへのリンクもアプリ内にあります。内容を確認し、Acceptを押して先に進むと…

StopCovid Bluetooth
Acceptを押したあと

初めてBluetoothの使用を許可するよう指示されます。個人情報の管理にはかなり気を遣っている印象です。

Bqttery StopCovid
Bluetoothの使用を許可したあと

Bluetoothの使用を許可すると、バックグラウンドでのアプリの動作に関する同意を求められます。接触確認アプリは常に起動してもらわないと困るので、アプリを使用する場合には同意せざるを得ないわけですが、そうするとバッテリーを食います。こればかりはどうしようもないです。

notification Stop Covid
バッテリー使用に同意したあと

その後、感染者との接触があったと考えられる場合にプッシュ通知で知らせることを許可するよう求められます。ここで通知を許可しないと、アプリをインストールしている意味がなくなってしまいます。

Conseignes StopCovid
通知の許可のあとの画面

これで同意が必要なものは全て終了。定期的に手を洗う、手にくしゃみをしない、ティッシュは一度しか使わない、など感染拡大防止のために各個人が気をつけるべきことがリマインダーのように表示され、初期設定はおしまいです。

Home StopCovid
ホーム画面

このようなホーム画面が表示されるようになりました。この時点ではアプリは起動しておらず、Activateする必要があります。Activateを押すと画像認証が行われ、有効化されます。

Home activate stopcovid
アクティベート後

この画面になればアプリの有効化は完了。コロナウイルスの検査を受け、陽性反応が出た場合は申告する必要がありますが、それ以外の場合はこれでやることは終わりです。日本語版は流石にないようですが、言葉さえわかれば困ることは何もありません。結構シンプルで使いやすいかなと思いました。

ソースコードを読んでどのように動作をしているのかを確かめたわけではないですし、他の国の同様のアプリと比べたわけでもないので評価が難しいところですが、アプリのダウンロード数が伸び悩んでいることからこのアプリの効果がどれくらいあるのかにはやや疑問を持っています。アプリのリリースから約4週間、このあと明るい未来は待っているのでしょうか…。