フランスの3分で終わる「コロナウイルス感染簡易診断」を試してみた
いつ頃からあるのかわからないのですが、フランスの « Ministère des solidarités et de la santé » (連帯・保健省)が作っている、3分で終わる「コロナウイルス感染簡易診断」があるのを見つけたので、やってみました。

個人情報ほぼ不要!8つの質問に答えるだけの簡易診断
コロナウイルスに対しての個別のアドバイスがもらえる、とかいてあるこちらのページでは、8つの質問に答える(所要時間目安3分)だけで自身と家族や友人・知人の健康のためのアドバイスを貰える、と謳っています。個人情報は共有されないと明記されている他、ソースコードも公開されているようで、前回の接触確認アプリの時同様、個人情報保護にはかなり気が使われているようです。
ただし前回のアプリと違い、フランス語のものしか用意されていないようで、英語版は見当たりませんでした。
最初の質問は居住地について。フランス本土(コルシカ島含む)に95個ある県、あるいは8個ある海外県・海外領土から選択式で選びます。位置情報を使って自動で選択することもできます。

続いての質問は働いているかどうか。他人との接触の機会がどの程度あるかの指標として使っているようで、通常の仕事のほかボランティア活動などをしている場合もチェックを入れます。チェックを入れると「仕事中に不特定多数の人と直接的な接触があるかどうか」「医療分野で働いているか(医師、看護師、担架運搬人、放射線技師、理学療法士、助産師、臨床心理士など)」についての追加質問が現れるので、該当する場合はチェックを入れます。

3つ目の質問は家族構成について。最初の質問は保育園や幼稚園、小学校に通っている子供と一緒に暮らしているか、2つ目の質問は65歳以上のお年寄りやBMIが30以上の肥満の人、妊娠27週目以降の妊婦や心臓病や糖尿病、呼吸器の病気を持っている人など、COVID-19に対してより強いリスクがあると考えられる人と一緒に暮らしているかどうかです。当てはまる場合はチェックを入れ、先に進みます。

4つ目は自分の年齢、身長、体重を入力します。下にある小さなチェック項目は、妊娠27週目以降の妊婦であるかどうかを再度聞かれています。当てはまる場合のみチェックを入れます。

5つ目は既往歴について。当てはまる項目にチェックをして、特に何もない場合は何もチェックしないまま先に進みます。聞かれている項目は以下の通りです(3つ目の質問項目でも見たことあるものが並んでいます。医療用語については細かい部分がわからず、DeepLという翻訳ソフトを使っているので誤りがある可能性がありますが、ご了承ください)。
- 心血管疾患の既往歴がある
- 合併症性高血圧(心臓や腎臓の合併症を伴う)
- 脳卒中
- 冠動脈疾患(心臓発作)
- 心臓の手術
- 息切れを伴う心不全
- 重度の糖尿病(合併症がある場合を含む)を患っている
- 慢性呼吸器疾患を患っている
- 閉塞性肺疾患
- 重度の喘息
- 肺線維症
- 睡眠時無呼吸症候群
- 嚢胞性線維症
- 慢性腎不全で人工透析をしている
- 進行性のがんの治療中(ホルモン療法を除く)である
- 免疫抑制がある
- がん化学療法、免疫抑制療法、生物療法あるいは副腎皮質ステロイド療法を15日以上行っている
- コントロールされていない、あるいはCD4が200/mm3を下回っているHIV感染者である
- 固形臓器移植または造血幹細胞移植を行った
- 治療中の悪性リンパ腫がある
- 肝硬変を患っている
- ホモ接合型の鎌状赤血球症を持っている、あるいは鎌状赤血球症で脾臓摘出術(脾臓を摘出すること)を受けた
- その他の心臓の持病や障害がある、あるいは長期療養をしている

6つ目の質問は現在COVID-19との関連が疑われる症状があるかどうか。聞かれているのは以下の項目です。
- 一般的な感染症の症状(発熱や発熱感、悪寒)
- 咳や呼吸困難、原因不明の疲労、原因不明の痛み
- 既知の片頭痛以外の頭痛
- 嗅覚や味覚の減退
また、80歳以上の人の場合は以下の項目もCOVID-19との関連が疑われるとしています。
- 全般的な健康状態の悪化
- 転倒を繰り返す
- 認知障害の発症・悪化
- 錯乱
- 下痢
- 持病の悪化

7つ目の質問は過去14日の健康状態について。該当する症状については前の質問と全く一緒なので割愛します。

そして、最後の質問は過去14日以内にウイルス検査で陽性反応が出た人と接触があったかどうか。ここでの接触はマスクの着用やシェルターの利用、社会的な距離の確保など、感染拡大防止のために必要な措置が取られなかった場合のみが対象となるようです。なお、医療関係者についてはこの限りではないとしています。

すぐに見られる簡易アドバイス
これら全ての質問に答えると、すぐに結果が出てきます。僕の場合は既往歴や感染者との接触歴も特にないため、「COVID-19に対する特別なリスクはないが、ウイルスは常に流行しているので感染拡大防止のための行動を取ることが重要です」という結果がでました。
また、その後個別アドバイスも見られるようになっています。




あまりにいたずらにやるのもどうかと思うのですが、他人の分も診断することができるようです。興味がある方はアクセスして診断結果を見てみてはいかがでしょうか。