【フランス入国】誰が入国できる?パリの空港の現在を解説!

2020-10-05

新型コロナウイルスの流行による航空需要の激減に伴い、旅客便が世界中で大幅に減便されている現在。軽い気持ちで空港に様子を見に行ってみようとふと思ったのですが、冷静になってよくよく空港のサイトを確認してみるとパリの空港旅客ターミナルに入れないということがわかりました。

このとき、パリの空港サイトに色々情報があったので、それをまとめてみようと思います。

出国についてはほぼ制限なし

症状がなければ、という前提つきですが、パリを出発する場合の空港利用についてはほぼ制限がないと思って問題ないようです。ま、到着地での制限がある場合がほとんどなので、実際には国外への移動が難しい状況が続いているのは変わりません。

パリから出発する場合に注意が必要なこととしては、旅客便が大幅に削減されていることを受け、一部のターミナルが閉鎖されているということです。シャルル・ド・ゴール空港の場合は主にスターアライアンス系列の航空会社が利用していたターミナル1と、主にヨーロッパ圏内行きの飛行機が発着していたターミナル2D・2F、LCCなどが利用していたターミナル3が閉鎖されています。オルリー空港の場合もターミナル2が閉鎖されています。これらのターミナルを利用して発着していた飛行機は発着ターミナルが変更となっており、例えばシャルル・ド・ゴール空港のターミナル1を利用していた全日空(ANA)の飛行機は、しばらくの間ターミナル2Eから発着しています。

CDG T1
現在閉鎖中のシャルル・ド・ゴール空港ターミナル1

利用ターミナルについてはこちらのページ(英語)にまとまっていますが、日本航空(JAL)全日空(ANA)については記載がありませんでしたので、しばらく更新がされていないようです。飛行機を利用される場合は、利用ターミナルを航空会社にご確認されることをおすすめします。

また、10月30日までの間(※延長される可能性もありそうです)は旅客便の搭乗券を持っている人、または18歳以下の搭乗者や身体の不自由な方の付き添いの人以外は旅客ターミナルに入ることができません。車でのピックアップは可能ですが、その場合は屋外で待機することとなります。また、TGVやRERなどの駅の利用は可能だと思われます。

このような経緯で空港利用者は大幅に減っているようで、空港アクセスバスも影響が出ているようです。オペラ近くから発着するRoissybusは時刻表通り、概ね15分から30分に1本の頻度で運行を継続しているようですが、市内を走っている様子を見る限り連節バスを利用している乗客は各便10人以下といった程度です。

Opera Roissybus
オペラ前で発車を待つRoissybus。この便の利用者はわずか3名でした。

また、シャルル・ド・ゴールとオルリー空港を結ぶ路線やシャルル・ド・ゴール空港とエトワール凱旋門を結ぶ路線など、合わせて4路線があるLe Bus Directは4月以降全路線が運休中です。運営会社のKeolisによれば運行再開の計画は立っておらず、一部報道によれば運行は再開されない可能性もあるとのことです。引き続き今後の情報を確認する必要がありますが、空港に行かれる際は注意するようにしてください。

Le bus direct
エトワール広場を走るLe Bus Direct (Wikipedia)

なお、空港のショップ・レストランなどは営業を再開しているようですが、営業時間が一部変更となっているようです。詳しくはこちらのページで確認してください。

厳しい制限の続くパリへの到着

続いてパリへの到着について。ヨーロッパ圏の国々(EU加盟国、並びにイギリス、アイスランド、ノルウェー、スイス、リヒテンシュタイン、サンマリノ、モナコ、アンドラ、バチカン市国)からは問題なく入国できるようになっています。入国に際して特別な書類が必要になることもありませんし、自主隔離も不要となっています。

一方、それ以外の国々からの入国は厳しく制限され続けています。以下の3つの条件に当てはまる人しか入国することはできません

  • フランスないしEU諸国の長期ビザを持っている人(短期ビザは不可)
  • 旅客・貨物輸送の関係者
  • 新型コロナウイルス対策で移動が必要な医療関係者

日本国籍を持っている人は、本来であればシェンゲン協定加盟国にはビザなしで入国することができますが、保健省のページによれば2020年8月現在はこの措置は例外的に適用されておらず、他国の短期ビザ保有者と同様入国を拒否されるとのことです。このため、旅行などで自由にヨーロッパ各国に入国できるのはしばらく先の事となりそうです。

続いて、ビザなどを持っている場合ですが、このような場合でも追加で制限が加わる場合があります。現状、ヨーロッパ各国以外からの入国でフランスに問題なく入国できるのは、出発地が以下の国の場合です。

  • オーストラリア
  • カナダ
  • 韓国
  • ジョージア
  • 日本
  • ニュージーランド
  • ルワンダ
  • タイ
  • チュニジア
  • ウルグアイ

このリストは2週間おきに更新されており、EUのページで確認することができます。7月当初は15カ国がこのリストに追加されていたのですが、現在は10カ国まで減っています。

これらの国以外からフランスに入国する場合には、3日以内に受けたPCR検査の陰性証明(空港での検査で代替可能)、入国前14日間の間に新型コロナウイルスの症状がなかったこと・症状を持った人との接触がなかったことの宣誓書移動理由の宣誓書を提出する必要があります。アメリカやアラブ首長国連邦など、ウイルスが非常に流行している国などでは、フランス行きの飛行機に搭乗する前にPCR検査の陰性証明を提出する必要があるようです。PCR検査結果の提出が義務となっている国のリストも2週間おきに更新されるようです。

いつになったら…

フランスへの入国は非常に厳しく制限されています。すでにフランス側の教育機関からの入学許可が出ている場合などは長期ビザの発行もできるという話を聞きましたが、そのような事情がない場合はフランスに入国するのは(在住者出ない限り)非常に難しいと言えるでしょう。以前のように気軽に旅行ができる世の中に戻るまではまだまだ時間がかかりそうです。