【フランス】【コロナ】2021年1月状況まとめ
ついこの間年があけたかと思ったら既に2月に突入しており、時の流れの早さを痛感させられます。コロナ禍の中で行動が制限される中ではありますが、限られた留学生活を充実させていきたいですね。
さて、1月末時点での新型コロナウイルスの状況のまとめをしてみたいと思います。
相変わらず…な感染者数
相変わらず感染者数、死者数が減少する気配はありません。イギリスからやってきた変異種の感染も広がっており、3度目となるロックダウンの可能性も否定できなくなっています。
そんな中ではありますが、現在のフランス政府の対応の方針を1月14日、1月29日の記者会見よりご紹介します。
観光目的での渡航は再び不可能に…
1月14日の記者会見では、フランスの入国に際して以下のように発表がありました。
- 1月18日(月)より、EU域外から仏に入国する者は、出発72時間以内に検査を受け、航空機又は船舶の搭乗前に陰性証明の提示が求められる。
- EU域外から仏に入国した者は、仏に入国後7日間は自主隔離を行い、その後さらにPCR検査を受検する。
- 出発国において検査が受けられない場合は、現地の仏大使館領事部にて渡航証明を入手する。この場合、入国後は政府が定める施設で7日間の隔離措置を取らなければならない。
また、1月29日の会見では以下のように発表されています。
- 1月31日(日)0時より、新たな出入国措置を講じる。
- 仏とEU域外の国との間の移動は、フランスへの入国も、フランスからの出国も、特別な事情がない限り、禁止される。
- 仏へのEU域内の国からの入国にあたっては、越境労働者以外、PCR検査の実施が必須となる。
つまり、現在はEU域外の国との間の移動は原則禁止されており、EU域内の国からの入国であってもPCR検査の実施が義務化されました。例外によりEU域外の国から入国する場合は、(1)国際移動理由証明書(Attestation pour un voyageur en provenance d’un pays exterieur a l’espace europeen)、(2)フライト前72時間以内のPCR検査陰性証明書(11歳以上のみ。乗り換えがある場合は最初のフライトの72時間前以内)、(3)7日間の自主隔離及び終了時のPCR検査実施等に関する誓約書(Declaration pour voyageur)、(4)やむを得ない理由を説明できる書類の提示が必要となります。
長期滞在ビザを保持していない場合は実質的に入国が不可能となっており、国外からの出入国管理については春のロックダウン中に近い状況まで後戻りすることとなってしまいました。
国内の外出制限については、もともと20時以降の夜間外出禁止令が出されていましたが、1月16日よりこれが全土で18時以降の夜間外出禁止令(翌朝6時まで)に繰り上げとなっています。
このような状況を受け、従前からの経済支援策は引き続き継続されることとなりました。また、大学生向けの支援も拡充されており、その一例としてCROUSという団体が運営している学食で、1ユーロの持ち帰り用弁当が販売されることとなりました。CROUSは奨学生が優先的に入寮できる学生寮などを運営していますが、今回の措置は奨学生かそうでないかに関わらず、すべての学生が対象となっており、すでに多くの学生がこの弁当を購入しているとのことです。

日本よりも進んでいるワクチン接種
ワクチン接種についても以下の通りアナウンスがありました。
- 1月18日より、予定されていた75歳以上の高齢者に加え、年齢を問わず重症化リスクの極めて高い疾患を有する人(がん、慢性の腎臓病の患者など約80万人)への接種を開始。また、18日からは700か所以上のワクチン接種センターが開設される。
- 2月末までに250万人分のワクチンが確保され、今後、他のワクチンも承認される見込みであり、承認されれば追加的に400万回分のワクチンが確保される。
2月1日現在ですでに154万人に1回目の接種が行われているようです。下のマクロン大統領のツイートは、夏の終わりまでにワクチン接種を希望するすべてのフランス人に接種できるようにするというものです。既に目処が立っていると考えて問題ないかと思います。
#VACCINATION | Au 01 février, 1 541 079 premières injections et 67 993 deuxièmes injections ont été réalisées.
— Ministère des Solidarités et de la Santé (@Sante_Gouv) 2021年2月2日
D'ici à la fin de l'été, nous aurons proposé à tous les Français adultes qui le souhaitent un vaccin.
— Emmanuel Macron (@EmmanuelMacron) 2021年2月2日
一方、現状閉鎖が続いている文化施設の再開、閉鎖については、保健大臣や専門家とともに検討を進めるとのことです。春に再開される可能性も排除されてはいないものの、現時点ではその見込は立っていないと考えられます。
また、1月末には感染者の減少が進まないことを受け、一部商業施設の閉鎖が決定されました。1月31日(日)以降、食料品以外を取り扱う20,000平方メートル以上の商業施設が閉鎖される他、その他の商業施設も2月1日(月)以降人数制限が強化されることとなっています。
À compter de ce dimanche, les centres commerciaux non alimentaires d’une surface supérieure à 20 000 mètres carrés, qui favorisent le plus le brassages des populations, seront fermés. pic.twitter.com/Laxt0VGK4a
— Jean Castex (@JeanCASTEX) 2021年1月29日